過去世(前世)の記憶を持つ3歳の少年が、前世の自分を殺した犯人を特定した、という話が話題になっている。

この話の詳細は、ミステリーを紹介するYouTube チャンネル「Strange Mysteries」や、スピリチュアル書籍の紹介などを行うWebサイト「esolibris」などで詳しく紹介され、最近、日本語サイトの「livedoorNews」でも取り上げられた。

少年が特定した場所から斧や遺体が発見

簡単にまとめると、イスラエル内のドゥルーズ派という宗教共同体において、3歳の子供が「4年前」の過去世の記憶を持っており、その記憶は、自分は隣人に斧で殺害され、遺体は埋められた、というものだった。ここからが驚きなのだが、少年は自分が埋められた場所と犯人を特定し、実際にそこから斧や遺体が発見され、さらに言い当てられた犯人は自身の犯行を認めた、というのだ。

この話はガザ地区の医療システムを構築した、イーライ・ラッシュというイスラエル人医師が遭遇したもので、彼の友人によって有名になったという。

子供の過去世記憶は学術的に研究されている

このように、過去世の話をする子供はこれまで度々メディアでも取り上げられてきた。実は、子供の過去世の記憶については、学術的に研究されている。代表的なのが、アメリカのヴァージニア大学の研究だ。イアン・スティーブンソン教授を中心に1960年代から40年以上生まれ変わりの研究をしている。また、この研究を引き継いで行っているジム・B・タッカー氏はその著作『転生した子どもたち』の中で1100の事例を分析し、紹介している。

この著作で紹介されている事例に、レバノンのスザンネという5歳の少女の話がある。スザンネは過去世でアメリカ人女性として生きた記憶を詳細に持ち、実際にその女性の遺族に面会した。スザンネは過去世について40項目の発言を行い、そのいずれもが正しいと確認されたという。このような過去世の記憶を持つ子供たちは2~4歳の間にその記憶を話し始め、6、7歳頃には過去世の話をやめてしまう、と述べられている。

同書によれば、過去世の死に方が分かっているケースでは、約70%の事例で非業の死を遂げているという。これは各国の死因における変死の割合よりも多いが、記憶が残っている事例において、冒頭に紹介した少年のようなケースは典型的と言えそうだ。

このような、いわゆるオカルトもの(オカルトの正確な意味は、「神秘的なこと、超自然的なさま」。広辞苑より)は、日本において一般には信憑性の薄い、あくまでも「バラエティ番組向け」と言えるような扱いだ。

しかし、世界に目を向けてみると、UFOや生まれ変わりといったオカルトものを真剣に研究するところが存在する。目には見えない霊の存在や生まれ変わりを想定しなければ説明がつかない事例がこれだけたくさんあるのに、「そんなもの嘘だろう」と頭から決めてかかるのは、それこそ非科学的な見方ではないだろうか。(瑛)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『霊的世界のほんとうの話。』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=105

幸福の科学出版 『覚えてるよ! 生まれる前のこと』 池上明著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=459

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