原発新規準は「世界で一番厳しい」 再稼働は一体いつになる?

原子力規制員会は19日、原子力発電所の事故を防ぐための安全基準を決定した。4000ページ以上にも及ぶ新たなこの基準を、規制委の田中俊一委員長は「世界で一番厳しい基準」と誇る。しかし、すべての原発がこの基準を満たすには莫大な費用と時間がかかり、再稼働の時期は見通しが立たないままだ。

 

この基準は、これまで各電力会社が自主的に決めていた安全基準を、初めて法的に義務付けるものだ。7月8日の施行後、各電力会社は基準を満たした上で原発の再稼働を申請する。しかしそのためには、津波対策や避難施設の設置、サイバーテロ対策、さらには設置に数十億円かかる排気設備が必要になる。すでに東北電力は、東通原発と女川原発の対策が間に合わないとして、7月の申請を断念するとしている。

 

厄介なのは、「活断層の上に重要施設の建設を認めない」という条項だ。活断層については従来の12~13万年前以降から、40万年前までに遡って調査することが求められる。しかし、活断層と地震の関係は学問的にも明確になっておらず、これまでの調査でも専門家の意見が分かれている。科学的ですらない判断を行い、再稼働を止めるのは暴挙である。

 

そもそも、福島第1原発は地震の後も安全に運転を続けていた。事故が起こったのは、あくまでも津波の影響を過小評価していたため、電源が失われてしまったことが原因だということを忘れてはならない。福島の事故を繰り返さないためには、津波の対策ができていれば、よしとするべきだろう。それ以外の事項は、再稼働の判断に際しては過剰なものと言える。

 

さらに、この基準に基づく原発の審査には半年から1年もかかる。全国に50基ある原発が次々と申請するならば、審査が終わるのが一体いつになるか、不明だ。最も早い原発でも再稼働できるのは年末年始になる見込みで、今年の夏の電力ピークにはとても間に合わない。再稼働が先延ばしになればなるほど、各電力会社の負担は増え、電気料金のさらなる値上げも増えてくる。

 

政府は原発の再稼働を進める方針であるものの、今後の原発建設の予定や電源の構成比率については明確な指針を示していない。原子力規制委員会が過剰な基準を設定して暴走しているのも、結局は、原発再稼働に関して政府が判断を避けているからだ。

 

安倍晋三首相は、トップセールスで世界に原発の輸出を進めており、世界各国も福島原発事故の対処が良かったとして日本の原発の安全性を認め、輸入を決めている。海外には原発を売り込み、国内では再稼働を止めているというのは不自然だ。政府側が規制委に対して方針を示し、日本国内の原発の早期再稼働を進めるべきである。(晴)

 

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