2020年10月号記事

断末魔の中国経済

02 中国の新しいニセ通貨づくり!? 「デジタル人民元」の嘘

電子マネーや仮想通貨など、キャッシュレス決済が広がる中、
中国は通貨のデジタル化、つまり「デジタル人民元」の実用化を急いでいる。
しかし本当に大丈夫か。中国の隠された狙いを探る。


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断末魔の中国経済 02 中国の新しいニセ通貨づくり!? 「デジタル人民元」の嘘

断末魔の中国経済 02 中国の新しいニセ通貨づくり!? 「デジタル人民元」の嘘


昨年から今年にかけて、中国が「デジタル人民元」の実用化に向けた動きを急加速させている。デジタル人民元とは、中国の中央銀行「人民銀行」が発行し管理する「電子上の通貨」のこと。これを導入すれば、いつでもどこでも決済ができて紙幣がいらなくなり、便利で効率的な社会が実現すると言われている。

これに煽られ、欧州諸国のみならず、これまで慎重だったアメリカや日本も急に「デジタル通貨」の研究に乗り出している。

しかし中国がデジタル人民元の実用化を急ぎ出したのは、米中貿易戦争が激化して中国の貿易黒字が激減し、中国の持つドルが急に減り始めた時期と一致する。ここから中国に対する疑問がわいてくるのだ。

次ページからのポイント

デジタル人民元を使えば通貨(資金)の供給量も増やせる

金融統計を操作して世界の目をごまかせる

デジタル通貨は盗まれる