米税関・国境警備局(CBP)はこのほど、中国から輸入した人の髪の毛を使ったかつらやウィッグ13トン、計80万ドル(約8600万円)分を押収しました。

製造元は、新疆ウイグル自治区にある中国企業「美馨髮製品有限公司」。かつらやウィッグは、ウイグル人らが強制収容所や関連工場でつくったものと見られています。

中国は毛髪製品の最大の輸出国で、世界シェアを8割占めます。AP通信などは、「米政府は、製品に使用された毛髪はウイグル人女性から強制的に取られたものだと考えている」と報道。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジアは、「強制収容所に収容されたウイグル人の頭が剃られ、髪の毛が工場に送られている」という証言を伝えています。

中国当局に拘束されたウイグル人たちは、工場や収容施設で1日20時間を超える労働を強いられているとも言われており、まさに奴隷扱いです。

米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、「この13トンの毛髪とウイグル強制収容所との関連が明らかになった場合、中国共産党にとって最悪の事態となる」と述べています。