英民衆法廷の最終判決「中国臓器狩りは有罪」 日本はリーダー国としての責任を果たせ

英民衆法廷の最終判決「中国臓器狩りは有罪」 日本はリーダー国としての責任を果たせ

民衆法廷で裁定を読み上げるジェフリー・ナイス議長。

 

《本記事のポイント》

  • イギリスで開かれていた民衆法廷は、「中国の臓器狩りは有罪」と最終判決を下した
  • 今も中国では、強制的な臓器収奪が行われている
  • 日本は中国への渡航移植を禁じるなどの措置を通して、非道な行為をやめさせるべき

 

英ロンドンで昨年12月より開催されていた「中国臓器狩り問題に関する民衆法廷」の最終判決がこのほどに下された。「中国は、人道に対する罪で有罪である」という判決だった。

 

民衆法廷とは、NGOや市民が設置する模擬法廷のこと。中国は国連で拒否権を持っており、国連で裁くことができないため、民衆法廷が開かれていた。民衆法廷の判決に法的拘束力はないが、判事団は著名な人物で構成されており、その影響力は大きい。

 

カナダ人弁護士のデービッド・マタス氏らが10年以上かけて行ってきた調査により、「中国当局は、オンデマンドで(需要に応じて)、法輪功学習者などの『良心の囚人』から強制的に臓器を摘出し、臓器売買をしている」ということが明らかになっていた。

 

中国政府は2015年、「死刑囚からの臓器摘出は完全に停止した」と発表していた。しかし、民衆法廷は昨年12月の第1回公聴会の直後、「(本法廷は)全会一致をもって、まったく疑いの余地なく、中国で強制臓器収奪が行われてきたことを確信する」という異例の中間報告を発表。最終判決も、その中間報告を踏襲したものとなった。

 

民衆法廷のジェフリー・ナイス議長は、以下のような裁定を読み上げた。

  • 強制的な臓器収奪は、長年にわたり、中国全土でかなり大規模に行われてきた。

  • 臓器ドナーとして、法輪功学習者がいるのは確実。おそらく主なドナー源だろう。

  • 結論は、非常に多くの人が理由もなく残酷な死を遂げたということ。

  • 中国が臓器収奪をやめたという証拠はなく、今も続いている。

  • 最近、ウイグル人イスラム教徒の医学的検査が行われている。彼らが「臓器バンク」として使われる可能性がある。

 

 

日本は、「中国への渡航移植を禁じる」などの措置を採るべき

この民衆法廷の最終判決について、イギリスを中心とする欧米メディアでは大きく取り上げられたが、日本のメディアではほとんど報じられていない。「日本の無関心」を象徴しているかのようだ。

 

「臓器狩り」には、人間を「単なる物質」とみなす唯物論国家・中国の本質が現れている。中国で行われている残忍な臓器狩りは、ナチスのユダヤ虐殺に匹敵するような「ジェノサイド(大虐殺)」と言えるだろう。

 

中国の臓器狩りについて長年調査してきた前出のデービッド・マタス弁護士は、本誌の取材(2019年6月号)でこう述べている。

 

「日本は中国への渡航移植を禁じることで、『共犯者』となることを防ぐことができます。まずは医師に対して、渡航移植が行われたことを厚労省に報告するよう義務付けなければなりません。本当は何件行われているのかをまず把握することが必要です。分からないから何もできないという悪循環に陥っているからです」

 

他にも、臓器移植を行う中国の病院と日本の病院との共同研究を防ぐこと、欧州評議会が定めた臓器の違法取引を禁じる条約に日本が署名すること、アメリカの「マグニツキー法」のように、人権弾圧をしている中国政府高官の資産凍結を行う法律を制定することなどが、有効だという。

 

日本は、さまざまな措置を採ることで、中国当局に非道な虐殺行為を止めるよう圧力をかけるべきだ。また中国に対し、「法輪功学習者やウイグル人イスラム教徒から、強制的に臓器を収奪するのは、『明確な犯罪』である。今すぐやめよ」と、強く迫らなければならない。それが「世界のリーダーとしての責任を果たす」ことであるはずだ。

(山本泉)

 

【関連記事】

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タグ: イギリス  中国  臓器狩り  民衆法廷  デービッド・マタス  法輪功  臓器移植  

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