日本は今年も2人のノーベル賞受賞者を出し、新聞やテレビで報じられるなど、その喜びの余韻はまだ続いている。一方、お隣の韓国は、2000年に平和賞を受賞した金大中大統領(当時)のみ。今年も受賞者が出なかったことへの焦りと落胆、自省が混じった報道が相次いでいる。

朝鮮日報は7日付の社説で、毎年のように続く日本人の受賞を評価する一方、韓国では「研究開発への投入資金は誰かの懐に漏れているとの噂ばかり聞こえてくる。研究者らに執念も魂もなければ、国がいくら資金を投入しても結果は出ないだろう」とした。

韓国に根強い「失敗を認めない文化」

また、韓国人が受賞できない理由について、2004年にノーベル化学賞を受賞したイスラエル工科大のアーロン・チェハノバ教授は19日、韓国の大田(テジョン)で開かれた世界科学首脳会議の記者会見で、「文化的な要因がある」と指摘した。

チェノバ教授によると、韓国は「先生を尊敬するよう強いる文化」であるため、学生たちは「消極的で、既存のものに対抗しない」という。また、「失敗を認めない文化」であるとも指摘。「失敗を通じて学ぶから、後で成功することができる。失敗を恥ずかしがったりするようなことがあってはならない」と述べている(20日付中央日報日本語版)。

この指摘のように、韓国人がノーベル賞を受賞できない理由に、国民性の問題があるのかもしれない。慰安婦問題などの反日運動などからは、責任転嫁や恨み、嫉妬心の強さも見受けられる。

ノーベル賞に欠かせない創造力の正体とは!?

ノーベル賞をもらうには、人類に対する大きな貢献が必要だが、その基になるのは個々人の豊かな「創造力」だろう。この点について、大川隆法・幸福の科学総裁は次のように語っている。

「創造力の正体は、実は感謝・報恩行です。その裏にある精神的なものは、感謝・報恩の気持ちなのです。『世の中の人々に、もっと成功し、発展し、喜んでもらえるようなものをつくり出したい』という情熱が、創造性の源になっていくのです」(幸福の科学出版月刊誌「アー・ユー・ハッピー」2012年9月号)

今年、ノーベル賞を受賞した大村智氏と梶田隆章氏も、「世の中の役に立つ」ことを人生訓としたり、周りの人々への感謝の言葉を述べたりするなど、感謝・報恩の思いが強かった。ただ、こうした韓国の状況は、日本も他山の石にすべきだ。

もちろん、これまでの日本の教育システムで成功した面もある。しかし、これまで自然科学系のノーベル賞の受賞者の多くが、アメリカなど海外で積み重ねた研究に対するものだった。

この点では、既存の日本の教育システムにも、まだまだ改善すべき点があるだろう。教育の在り方ひとつで、日本の未来も良くもなれば悪くもなる。

創造性のカギになるもの

では、今の日本に必要な教育とは何か。大川総裁は、シュタイナー教育の提唱者ルドルフ・シュタイナーの霊を呼び、意見を聞いた際、シュタイナー霊は、宗教心こそが創造性のカギだと語った。

「『宗教心なき教育』というのは、基本的に、創造性の破壊だと私は思いますねえ。(中略)創造性のもとは、やはり、インスピレーションであり、それは霊界の存在を前提としています。ですから、霊界からのインスピレーションを、本人の職業形成に役立てる方向で受けられるような教育をしていくことが大事です。(中略)最後はですね、やはり、神秘的な思想や、神・仏なるもの、霊的なるものを恥ずかしいと思っているようであっては、真の意味での天才は生まれないでしょうね」(幸福の科学出版『霊性と教育』所収)

韓国や日本に限らず、世界中の国々の人々が、さらに精神性を向上させることで、さまざまな発明・発見を生み、文明を進歩・調和させていくことができるはずだ。(泉)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『霊性と教育』 大川隆法著

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幸福の科学出版 『創造する頭脳』 大川隆法著

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