天安門事件も目撃したインド元外交官、中国共産党幹部への"標的型制裁"を主張してきたワケ【インタビュー(後編)】
2026.04.14
インド・中国分析戦略センター会長
ジャヤデーヴァ・ラナデ
インド政府内閣官房の次官補、国家安全保障諮問委員会(NASB)の委員、駐ワシントン・インド大使館の公使などを歴任。現在は、中国分析戦略センターの会長を務める。著書には『China Unveiled: Insights into Chinese Strategic Thinking』(2013年)、『Cadres of Tibet』(2018年)、『Xi Jinping's China』(2018年)、共著として『Strategic Challenges India In 2030』(2020)がある。
激動の国際情勢でますますインドのプレゼンスが高まる中、中国分析を専門とするインド外交官として中国共産党の脅威に警鐘を鳴らし、中国包囲網の重要性を強く訴えてきたジャヤデーヴァ・ラナデ氏に現地で話を聞いた (前編・中編) 。
──中国共産党内部の高官クラスが、「この一党独裁体制は最終的に機能しない」と気づいた場合、どのようにして国家の進路を自由の方向に変えることができると思われますか。
ラナデ氏: 彼らは、変えたいと思わないでしょう。
なぜなら、彼らが「特権階級」だからです。現在の党員、退役党員、そしてその家族を含めると2億8000万人近くが、この体制から恩恵を受けています。いま現在も彼らは特別な待遇を受け、一般市民にはない配給や特典があります。祝祭日には党幹部が退役幹部を訪ね、贈り物を渡します。したがって彼らはこう感じるのです。「現体制がよくないものであったとしても、自分にとってはよいものだ」、と。
もし変化が起きるとすれば、それは長い時間をかけて、主に党の外からの圧力によって起こるでしょう。党内では、「あなたのやり方が嫌だ」「次は別の人物に代われ」といった争いはありますが、あくまで党内の権力闘争です。外部の人間(アウトサイダー)がこの中に入ることは望まれていません。
そのため、中国の共産党体制に変化が起きるとすれば、かなり無秩序な形になるでしょう。
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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