12月に原発再稼働を予定する中国電力、来春から法人向け値下げを発表 安くて安定した電力供給のため「原発のウエイト」は増やすべき
2024.10.01
中国電力島根原子力発電所。
《ニュース》
電力各社が10月分の電気料金の値上げを発表していますが、島根原発の再稼働を予定している中国電力は、2025年4月以降、法人向け電気料金の値下げを行うと発表しました。
《詳細》
各社が発表した10月分の電気料金は、平均モデル料金で、前月比で324~403円値上がりするものとなりました。政府の補助が減る影響を受けたもので、11月分は政府補助金が終了するため、さらに600円ほど値上がりすることが見込まれています。
そうした中、中国電力はこのほど、法人向け電気料金を25年4月から引き下げると発表しました。12月に島根原発2号機が再稼働する予定であり、燃料を大量に輸入する火力発電の割合が下がって、調達コストが抑えられるためです。
引き下げ率は10月の電気料金と比較して1%程度となります。産業用の高圧電力Bで825.2万円から816.8万円と月35.4万円、年424.8万円の値下げになります(契約電力1000キロワット、月間電力量が28万キロワット時)。特別高圧電力Bでは、4407.5万円から4356.5万円へと月51万円、年612万円の引き下げです(契約電力5000キロワット、月間電力量が170万キロワット時)。
中電は2023年度に過去最高の黒字を出していましたが、電気料金の引き下げは見送っていました。その理由について中川賢剛社長は「当社の決算は、ここ2、3年、激しく上下する燃料価格に翻弄されてきたと言っても過言ではない」と語り、火力発電の燃料価格が一時的に下落しても、財務基盤の回復のためには値下げができないとしていました。
《どう見るか》
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