米国防総省が中国の軍事的な野望を指摘 「台湾侵略」「日米を仮想標的にした軍事訓練」
2018.08.19
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《本記事のポイント》
- 米国防省が中国の軍事・安全保障についての年次報告書を発表
- 海軍陸戦隊の増強、ステルス長距離戦略爆撃機の開発など中国の軍拡を分析した
- 日本もアメリカに国防を依存した状態から脱却し、独自でも防衛強化を急ぐべき
米国防省はこのほど、中国の軍事・安全保障についての年次報告書を公表した。これは、議会に提出するために毎年まとめているもので、2017年の中国軍の動向を分析している。
報告書によると、中国軍が2020年までに海軍の陸戦隊を7個旅団、計3万人以上に拡大することが予測されるという。これは、現在の2個旅団、計1万人の規模が3倍になる計算だ。報告書は、軍事兵器開発にも言及している。中国軍が進める、核兵器搭載可能なステルス性の長距離戦略爆撃機について、「10年以内に配備され得る」とした。
加えて、中国軍がアメリカや日本を仮想標的にした軍事訓練を行っていると分析した上で、グアムなど米軍基地への攻撃を想定した軍事訓練を行う可能性もあると指摘している。
米中激突もそう遠くない!?
中国が、アメリカに伍する軍事強国になろうとしている。
その前哨戦として、政略しようとしているのが台湾だ。上陸作戦などを担う陸戦隊を増強していることから、中国が台湾上陸を想定していることがうかがえる。それと同時に、諸国に台湾との国交断絶を迫るなど、外交面から孤立させることも忘れていない。
こうした中国の動きに対して、トランプ米大統領は最新鋭ステルス戦闘機を調達するなど、軍事力増強に力を入れている。今年度の国防予算は、ここ9年間で最大規模の79兆円になる見通しだが、これも中国を念頭に入れているとみられる。
中国から台湾を防衛することは、日本にとっても死活問題だ。日本も、国防をアメリカ任せにするのではなく、独自の防衛体制を築く必要がある。アメリカとの核シェアリング、原子力潜水艦や小型巡航ミサイル艦、対艦弾道ミサイルや国産ステルス戦闘機の開発装備などに、早急に取り組むことが求められる。
(片岡眞有子)
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