「言いたいことが伝わらない」「相手の反応が冷たい」など、コミュニケーションで苦労したことはありませんか。実は、話を聴くことには、相手の心を開くパワーがあります。30日発売のリバティ7月号の特集「人の心を開く『聴くパワー』」では、『常連さんが増える会話のコツ』著者で「元浅草日の出湯」を経営する田村祐一氏に、また会いたいと思ってもらえる会話のコツについてインタビューを行いました。誌幅の関係で掲載できなかった内容について、3回にわたって紹介します。1回目は、「聴くことの大切さ」について。

話を聴いてくれる人の存在は大きい

――お客様の話を「聴く」ことを大切にされるようになったプロセスについて教えて下さい。

田村祐一氏(以下、田村): 店を継いだ直後は、特に接客に力を入れようと思っていたわけではありませんでした。