13日付朝刊各紙から、気になるニュースをピックアップして、一言コメント。

プーチン露大統領 アメリカの裏庭を歴訪

プーチン露大統領が11日から、中南米を歴訪。最初の訪問国キューバでは、経済面などで支援すると約束し、旧ソ連時代からのキューバへの債権352億ドルの9割を放棄した。ニカラグアやアルゼンチン、ブラジルも訪れる。

⇒キューバはアメリカから経済制裁を受けており、ニカラグアはクリミアのロシアへの編入を支持していた。となると、プーチン氏の歴訪の目的が伺える。ロシアを追い詰めるほど、冷戦構造を甦らせる方向に国際社会が動いていくことに、オバマ米大統領は早く気付くべきだ。

川内原発が合格見込み(産経新聞)

九州電力の川内原発が原子力規制委の基準を満たす見込み。事実上の合格証となる「審査書案」の概要が12日、明らかにされ、「新規制基準の要求を満たす」と記載される。サイバー対策なども盛り込まれた審査書は9月頃確定し、川内原発は今秋、再稼働する。

⇒川内原発が審査を通れば他の原発の審査も加速すると、同記事は期待する。新基準では、重大事故対策を初めて体系化し、自然災害対策の基準を引き上げた。東日本大震災を教訓に、日本には世界一安全な原発ができる。川内原発の一刻も早い再稼働を改めて期待する。

ワールドカップで日本人サポーターが表彰

ブラジルのリオデジャネイロ州政府は、ワールドカップで観戦後の日本人サポーターが、会場のゴミ拾いをしたことを表彰。「言葉が通じなくても動作だけで素晴らしさが伝わってきた。日本人の行動は文化的な遺産だ」と褒めたたえた。

⇒日本人サポーターのゴミ拾いについては各国メディアが報じているが、表彰までされたことは素直にうれしい。中東のサウジアラビアでは、現地テレビが日本の小学校での「そうじ」を驚きをもって紹介したところ、生徒に教室をそうじさせる学校が増えているという。日本人が普段何気なく行っていることの中に、「文化的な遺産」が他にもあるかもしれない。

ゆるキャラ 財務省が「無駄では?」

独立行政法人の予算の使い方を調査していた財務省が、マスコットキャラクター関連費用に無駄があると指摘。28機関が着ぐるみを作っており、平均単価は59万円で、平均稼働日数は19日。年間5日間の稼働で維持管理費が100万円を超えた例もあった。

⇒ゆるキャラ人気を背景に、「他も作っている」という理由で導入したところが多いというから、見直しは必要だ。ただ、その成果は「イメージが上がったか」「関連商品で利益があったか」などで測るべきで、単純な着ぐるみの稼働日数で成果を測るのはいかがなものか。千葉県船橋市非公認の「ふなっしー」の協力で、同市への「ふるさと納税」が激増したというケースもある。(居)

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