日本歯科大学で、マウスの歯の一部を培養し、歯の全体を再生させることに成功したことが報じられた。

本誌は、臓器移植医療に頼らずに済む技術である再生医療に注目しているが、 「部分の中に全体の情報が含まれる」という生命の神秘については、実は科学より以前に古今の宗教や哲学が説いている。

たとえば仏教の「華厳経」には 「一切即一、一即一切」(すべては一つであり、一つの中にすべてがある)という宇宙観があるし、15世紀ドイツのキリスト教神学者・哲学者ニコラウス・クザーヌスは 「無限の中では極大と極小(神と被造物)が一致する」との説を唱え、ケプラーの天文学や西田幾多郎の哲学にも影響を与えた。

未来の科学や技術は、宗教や哲学が直観的に看破していた宇宙の真理を裏付ける方向に、その可能性が開けるに違いない。(T)

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