フランスの医療器具メーカー・カルマット社がこのほど、画期的な人工心臓を開発し、臨床実験で最初の患者への移植に成功したと発表した。この人工心臓をつけた患者は、心臓移植後とほとんど変わらない、自由な日常生活を送れるようになる可能性があるという。

慢性心疾患など、心臓移植をしなければ完治しない患者の中には、移植手術までのつなぎとして人工心臓を利用する人もいる。人工心臓そのものは人体にとって異物であるため、つけると血液が固まって血栓ができやすくなる。

この血栓が流れて脳や腎臓など重要な臓器の血管を詰まらせると命にかかわるため、人工心臓をつけた人は、ずっと血液の凝固を防ぐ薬を飲み続けなければならない。毎日忘れずに薬を飲み続けるだけでも負担だが、怪我をすると出血が止まりにくくなるという副作用もある。

だが、今回開発された人工心臓は、血液と接する部分に生物由来の素材を使用しているため、血栓ができにくく、薬を飲まずに済ませられる可能性が高いという。

今回の人工心臓は、5年を目安に交換する必要があるが、量産化に成功すれば、心臓移植と同程度の2500万円ほどで手術を受けられるようになる。今回の患者は手術の2日後には安定し、食事もとれる状態だという。

こうした人工臓器の開発は、移植の代替手段として大いに期待できる。

心臓移植は脳死患者がドナーとなるが、幸福の科学の霊査では、脳死状態ではまだ人間は死んでいないことが明らかになっている。人間の魂は心臓が停止してから約24時間は肉体とつながっており、その間に臓器を取り出すと、本人の魂は非常な痛みと恐怖を感じ、あの世への穏やかな旅立ちを妨げられてしまう。また、心臓移植を受けた人の中には、手術の前後で人格が変わるケースが多く報告されているが、それはドナーの魂が移植を受けた人に憑依してしまったからだ。人工心臓ならば、こうした問題は起きなくなる。

脳死移植をしなくても助かるようにするためには、iPS細胞を使った再生医療のように、自分の細胞から心臓をつくりだせるようになることも望ましい。それと並行して、この人工心臓が早期に実用化されることも大いに期待したい。(居)

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