東京大学などが参加する欧州合同原子核研究機構(CERN)の実験チームが、物質に質量を与えたとされる素粒子「ヒッグス粒子」の発見を確定した。関連データを、7日付の欧州の物理学専門誌「フィジックス・レターズB」で発表する。

同チームは、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)で光速に近い速度に加速した陽子同士を衝突させ、瞬間的に生成されるヒッグス粒子が崩壊する過程を観測した。昨年7月に、「99.9999%以上の確からしさで新しい粒子を発見した」と発表。さらにデータを積み重ねた上で、今年3月、この粒子が「ヒッグス粒子」と判断。今回は、そのデータを論文にまとめた。

ヒッグス粒子の存在を予言した理論の提唱者、英エディンバラ大のピーター・ヒッグス名誉教授(84)は、8日に発表されるノーベル物理学賞の最有力候補と言われており、今回の論文は授賞の後押しとなりそうだ。

ヒッグス粒子は、素粒子や光がどのように相互作用するかを矛盾なく説明している「標準理論」のなかで存在が予想されていた17種類の粒子のうち、未発見だった最後の一つ。

現代の物理学では、宇宙誕生のビッグバン直後、素粒子は質量を持たなかったが、宇宙の温度が下がるとヒッグス粒子の影響によって素粒子が質量を持つようになり、それによって素粒子が集まって電子や陽子になり、原子をつくり、物質ができたとされている。ヒッグス粒子が「神の粒子」とも呼ばれるのはこのためで、今回の実験は標準理論を完成させたといえる。

物質の起源に迫るヒッグス粒子の発見は、実は、霊界と物質界の関係を解明する新しい物理学への第一歩でもある。大川隆法・幸福の科学総裁は25年前、1988年発刊の『釈迦の本心』で、すでに次のように説いていた。

「霊の世界における仏の光が、いろいろなかたちで霊体をつくり、また、霊体のなかにある光子体をつくっているのだ。地上に現われるときには、それが霊子という核をつくり、霊子がもとになって、現代物理学でいう素粒子が誕生する。そして、素粒子がさらに大きな物質を構成していくのである」

現代の物理学では、標準理論で説明できない「重力」の問題や、宇宙の30%を占めるといわれる暗黒物質の問題などを解明する新しい理論の登場が待たれている。どんどん「霊界」に近づく最先端の科学からは、これからも目が離せない。(紘)

【関連書籍】

幸福の科学出版HP 『釈迦の本心 よみがえる仏陀の悟り』大川隆法著

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