2012年11月号記事

第8回

釈量子の志士奮迅

世の中は変えられる!

青年局長 兼女性局長

釈量子 (しゃく・りょうこ)

1969年東京都生まれ。國学院大學文学部史学科卒、大手企業勤務を経て、(宗)幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。釈量子公式ブログ http://shaku-ryoko.net/

[第8回] 日中国交正常化は対日工作の結果だった

ちょうど本誌が発刊となる9月29日、「日中国交正常化」40周年を迎えます。1972年のこの日、日本はパンダが象徴するような「友好」ムードにあふれていました。しかし40年を経た今、認識しなくてはならないのは、この「日中国交正常化」は対日工作の見事な勝利だったということです。中国は、自民党内に作った親中派の“同志"を核に佐藤栄作首相を退陣に追い込み、台湾との関係を断絶させることに成功。連動して財界にも働きかけていきましたが、中国の微笑みの裏には常に「軍事的意図」がありました。

日本のODAが下支えした中国の軍事力

国交正常化でまず解決されなくてはならなかったのが戦後処理の問題です。中国が「戦後賠償の請求放棄」を宣言すると、日本は気前よく対中ODAを開始します。しかし日本人の税金による6兆円超の借款は、皮肉にも今日まで続く中国の軍事大国化の流れを作りました。実は日本のODAで作ったインフラが、結果的に中国の軍事力増強を下支えしてしまったのです。

中国は軍需産業の生産ラインを活用して民需生産を行い、そこで得られた利益を、また軍事に回します。そして有事には、民間部門を動員して戦争遂行に活用します。中国では様々な設備が「軍民両用」なのです。つまり、私たちの税金でできた道路や鉄道が人民解放軍を運び、日本企業の最先端技術を利用した兵器が私たちに向けられているのです。「直接、軍備に関する援助でなければいいのでは」という考えは今でもまかり通っていますが、非常に危険です。

しかも、日本だけではありません。例えば甘粛省蘭州からチベットのラサに伸びる光ファイバーは、日本のODAで1998年に完成しましたが、蘭州軍区の将校1万人を投入して建設され、完成記念碑には「 軍民共同建設 による蘭州光ファイバー工事完成記念」と刻まれています。

これまで、日本人は中国軍の現実に、あまりにも無知で無関心でした。しかし、それはもう許されません。日本の平和ボケが、日本人のみならずチベットや台湾など、周辺諸国の人々の命をも、危機に晒しかねないからです。

目下、日本最大の問題点といえるのが、中国の工作に見事に呼応してしまう日本内部の"同志""人民"の存在です。我が国に核ミサイルが向けられている以上、中国の軍事増強に手を貸すのはやめなくてはなりません。自分の利益のため、日本の同胞を危機に晒すような卑怯者には、絶対になりたくありません。

釈量子の本

猛女対談

腹をくくって国を守れ

著者 大川隆法

定価 1,365円

幸福実現党出版刊