仲井真弘多・沖縄県知事、佐喜真淳・宜野湾市長は19日、民主党の輿石東幹事長、玄葉光一郎外相と相次いで会談し、米軍普天間飛行場への垂直離着陸輸送機「MV22オスプレイ」配備を中止するよう要請した。
これは17日に開催された宜野湾市民大会で、市民ら約5200人(主催者発表)の配備中止を求める決議をしたのを受けての上京。決議文には、配備中止のみならず普天間飛行場の早期閉鎖・返還も盛り込まれている。
オスプレイは双発の可動式プロペラを持つ大型輸送機で、ヘリコプターの利点である垂直離着陸・ホバリング・超低空での地形追従飛行と、通常の固定翼機としての高速移動かつ長い航続距離を可能にする非常に有用な輸送機だ。
その開発段階での事故や、ヘリコプターであることに伴う事故を殊更に取り上げ、過剰に危険視するのは問題だ。沖縄近海では今、石原東京都知事による「尖閣諸島購入宣言」もあって、新たな国境紛争の勃発を予感させる。「この時期に何を寝ぼけたことを言っているのか」と政権が沖縄に対して言えないところに危機の本質がある。
これまで沖縄米軍に配備されていたCH-46ヘリコプターは行動半径約140キロで、沖縄本島周辺しか飛ぶことができないが、オスプレイは行動範囲約600キロに及び、台湾まで飛んで行けると言われている。
加えて、CH-46に空中給油機能がないのに対し、オスプレイは空中給油を1回行えば、行動範囲が約1100キロにまで伸びる。これによって韓国やフィリピンの一部までカバーできる。
台湾有事、半島有事、そして南シナ海での紛争にも対処できるオスプレイの配備を阻止しようとする一部の沖縄県民の「意思」は、沖縄米軍を弱体化したい中国共産党政権の意思とぴったり重なる。中国の「工作」に見事にはまってしまっている。
幸福の科学の大川隆法総裁は5月13日、ユートピア活動推進館での法話「宗教立国の実現」の質疑応答で、「間もなく、沖縄県民が度肝を抜かれるようなことが起きる」「弱いところは簡単に取られてしまう。中国は兵力を使わずに沖縄併合する。固有の領土だったと押し切ってしまう。政権が弱ければ屈してしまう。それでよいのかということを言わないといけない」と警鐘を鳴らした。
一部の沖縄県民と、それに動かされた政治家が、日本に深刻な危機をもたらそうとしている。(清、寺)
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2012年7月号記事 沖縄で起きる「度肝を抜く出来事」とは何か? - Newsダイジェスト
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2012年5月4日付本欄 台湾まで往復できるオスプレイに反対する沖縄県知事の狙いは?