ロシアのプーチン首相が最近、ロシア本土とサハリン島を橋でつなぎ、さらに日本へトンネルを建設する構想に言及し、大きな波紋を呼んでいる。

この発言は15日にテレビの生放送でロシア国民との直接対話を行った際に飛び出した。

プーチン首相は、大陸・サハリン間の橋が実現した場合、「シベリア横断鉄道やバイカル・アムール鉄道を十分活用できるようになる。なぜならその場合、我々は日本からの輸送を組織することができ、トンネル経由も含め、日本への直接輸送も可能となるからだ」と語った。

本土・サハリン間は最も狭いところで約7キロ。ここに橋を建設した場合、予算は100億ドル(7700億円)とされる。プーチン首相の言うとおり、日本-ロシア-欧州をつなぐ大動脈ができることになる。

プーチン首相は「日本側とこの件について討議している」と言うほど前向きだ。一方の日本の外交筋は「政府間で検討している事実はない」と即否定したが、せっかくの話なのだから、「日本も真剣に考えている」ぐらい言ってもいいのではないか。

建機レンタル最大手で北海道を基盤にしている「カネモト」の株価は、プーチン首相の発言の後の12月16日、558円から21円上がった。巨大プロジェクトについて、国のトップがちょっと発言しただけで株価は反応するのだ。

幸福の科学・大川隆法総裁は2009年5月の法話「幸福の具体化について」で、ユーラシア大陸一周の新幹線・リニア構想を明らかにしている。

  • 北朝鮮が民主化・自由化したあとには、海底トンネルで九州と朝鮮半島を結び、朝鮮半島から自由化した中国まで、新幹線もしくはリニアモーターカーで結ぶ。
  • シルクロードを通って、インド、南西アジア、ヨーロッパへと結ぶ。
  • イギリスから北欧、ロシアを回ってシベリアから北方四島へ橋を架ける。

それだけでなく、アフリカ大陸や南北アメリカ大陸にも新幹線・リニアを通し、世界規模での「交通革命」を起こそうという構想だ。

サブプライムローン危機以降、各国の企業はお金を借りて投資する意欲が低調になっている。投資どころか借金返済を優先しているためだ。その結果、金融機関はお金の使い道に困って各国の国債を買っていたわけだが、EUもアメリカも信用不安が起きている。つまり、世界的にはお金は余っていて、その行き先を求めているのが現状だ。

世界の余剰マネーを引きつける巨大プロジェクトが今こそ必要だ。(織)

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2009年8月号記事 ニッポン繁栄 8つの提言 提言(4) リニアと宇宙旅客機で世界を結び交通革命を起こせ!

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=645