2012年1月号記事

がんばれ中小企業!

こんな社長が会社をつぶす 倒産を防ぐ7つの反省ポイント

1年間に約1万社の中小企業が倒産している。円高やデフレなどの経済環境の変化に対応できなくなったという分析もできるだろう。しかし突き詰めれば、倒産の原因は、社長自身の経営の甘さに行き着く。

(編集部 山下格史、村上俊樹)

「社長がダメやから、会社がダメになるんです」

創業21年の経営コンサルタント会社「アデイナス」の砂田淳・代表取締役はそう断言する。

同社は、これまでに全国1千カ所以上で中小企業などに経営指導を行ってきた。だが、そこで出会った経営者のほとんどが、「はっきり言って、ママゴトの世界で経営をしているレベル」(砂田氏)。それは、経営判断に欠かせない「数字」に対する認識の甘さとして現れるという。

たとえば、一言で「利益」と言っても、営業利益や経常利益などいくつか種類があるが、中小企業の社長の多くが自社の数字を知らないばかりか、その数字が何を意味するかさえ理解していない。

近年、国内では年間約1万社の中小企業が倒産しており、マスコミはその要因に円高やデフレの進行、市場規模の縮小などを挙げる。だが、個々に見れば、どうやら企業倒産の根本には、社長自身の経営能力の甘さがあると言えそうだ。