映画大好き人間の皆様、こんにちは。

お正月気分は終わりましたが、まだ今年は始まったばかりです。一年の始まりにあたり、人が心に抱くべき大切なもの──。それをもらえそうなアメリカ映画『ショーシャンクの空に』(1994)は、映画ファンなら一度は観るべき、評価の高い作品です。現在全国の「午前十時の映画祭」実施劇場で公開中です。

同映画祭は、全国のいくつかのTOHOシネマズ系映画館で毎日午前中に一回、洋画や邦画の名作を2週間単位で上映する企画です。上映作品はファン投票などで決まるので、世に広く永く愛されている名画をスクリーンで鑑賞・再鑑賞し、映画的教養を積むのに有り難い機会です。2025年度は過去の上映作から選りすぐりの映画が並んでおり、本作もその一本です。仏法真理的に特別深い内容という程ではありませんが、スティーブン・キングの原作に基づく秀逸なストーリーに加え、メインキャスト二人の演技に心を打たれます。

(あらすじ)

若いエリート銀行員のアンディ(ティム・ロビンス)は、妻とその愛人を殺害したという無実の罪で終身刑に処され、ショーシャンク刑務所に入れられる。古株の囚人で物資の調達屋であるレッド(モーガン・フリーマン)との間に友情が生まれ、財務経理の専門知識を生かして所長の不正な蓄財に加担するのと引き換えに囚人仲間の待遇改善を実現するなどして、獄内で信望を得るアンディ。一度は浮上した再審の可能性が潰(つい)えたり、レッドが再三、仮釈放を却下されたりするうち、アンディは収監19年目を迎えていた。その歳月の裏で、ある計画が進行していた──。

若きエリートが一転、冤罪で終身刑を喰らい、ぶち込まれたのは暴力や不正が横行する刑務所。これほど絶望を覚えて当然の状況はなく、映画の前半は苦しい場面が続きますが、中盤で重要な場面が訪れます。その背景と会話を挙げてみます。

──アンディが州議会に訴え続けた甲斐あって、刑務所の図書室に予算がつき、中古の図書類が送られてくる。その中にモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」のレコードを見つけた彼は、無断でその美しい女声アリアを所内放送で流し、懲罰房に入れられる。2週間後にそこから出た彼は、仲間と食事をしながらレッドと言葉を交わす。

アンディ「懲罰房でもモーツァルトと一緒だったよ。心の中でね。音楽は人の心から奪えない。それこそ一番意味があることだ。忘れないために必要なんだ」

レッド「忘れないって?」

アンディ「この世界には石でできてるんじゃない場所があるってことをさ。心の中に、誰にも奪えない、誰も手を出せないものがある。それは自分のものなんだ」

レッド「一体何だ」

アンディ「希望だよ(Hope.)」──

この「希望」が最終的にアンディとレッドの運命にカタルシス(浄化)をもたらします。本作は、逆境の中で19年間、心に希望を持ち続けた男の物語なのです。

読者の皆様も、自分の人生で希望が見えなかった時期に覚えはないでしょうか。いや、まさに今、そんな状況にあるかもしれません。どうしたらアンディのように希望を持ち続けられるのか。大川隆法・幸福の科学総裁の著書『希望の法』に、次のような箇所があります。

あなたが、その願いを持つにふさわしい生き方をし、努力をしているならば、そして、その願いどおりの結果が現れてくることが、あなたにとって、まさしく、ふさわしい結果であり、他の人からも、そう思われ、天使からも、そう見えるのであれば、その願いは必ず実現します。この世的時間における『遅い』『早い』はあるにしても、必ず実現するのです

アンディには、これに合う点が二つあります。一つは「願いにふさわしい生き方をし、努力をしている」ことです。彼が所長に強いられて不正に加担したことは、正しい努力とは言えませんが、それと交換条件で囚人の待遇を改善するという「仲間への愛の心」がありました。不正は終盤、アンディの才覚によって見事に逆転され、観客は胸がすく思いを味わいます。さらに彼は19年の長きにわたり、密かにある"努力"を続けます。

もう一つは「『遅い』『早い』がある」ということです。私たちの多くは2年、3年経っても希望が実現しないと、あきらめてしまいがちです。19年も希望を持ち続けたアンディの心の奥には「正しい者の希望は、いつか必ず実現する」という信念があったのでしょう。私たちがそうした信念と希望を「それこそが自分のものであり、自分自身であるのだ」と思う時、誰にもそれを奪うことはできません。自ら投げ出さない限りは。

途中、図書室の本として『モンテ・クリスト伯』が出てきます。これは冤罪で投獄された主人公が14年後に脱獄し復讐を果たす長編小説で、本作のネタ元を明かしているようでニヤリとさせられますが、その最後の一行は、しばしば人類最高の叡智と称されます。その一行を、私たちがたとえ困難の中にあってもアンディのような心で新たな一年を生きていくための、モットーとしてもいいかもしれません。

「待て、そして希望せよ」

(田中 司)

 

『ショーシャンクの空に』

【公開日】
2026年1月2日~1月29日(劇場により異なります)
【スタッフ】
監督:フランク・ダラボン 原作:スティーブン・キング
【キャスト】
出演:ティム・ロビンス モーガン・フリーマンほか
【その他】
1994年製作 | 142分 | アメリカ

【関連書籍】

希望の法

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大川隆法著 幸福の科学出版

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