《ニュース》
昨年末からイランでは反政府デモが続いており、当局の弾圧による犠牲者が多数に上っています。そしてトランプ米大統領は12日、イランと貿易するすべての国に25%の関税を課すと表明しました。
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トランプ氏は11日、大統領専用機エアフォースワンの中で記者団に対し、デモ参加者に対するイラン当局による弾圧が最大の懸念だと述べました。「殺されるべきでない人々が殺されたようだ。彼らの指導者が単に暴力で支配しているだけなのかどうかは分からないが、我々はこれを非常に深刻に見ている。軍も見ている。そして、非常に強力な選択肢を検討している」。
イランの反政府デモに伴う死者は、治安当局者を含めて、約3000人に上るとの報道も出ています(13日付米ニューヨーク・タイムズ紙)。
そうした中で、トランプ氏は、イランと貿易するすべての国に25%の関税を課すことを表明。まずは非軍事の手段を用いて、イランへの圧力を強めるとともに、イランを経済的に孤立させることが狙いと見られています。
2018~23年のイランの貿易相手国で、輸出入とも総額1位だったのは中国でした(米ニューヨーク大学の調査。14日付日本経済新聞)。その他の主な貿易相手国には、アラブ首長国連邦(UAE)、トルコ、インドなどがあります。ただ、トランプ氏の指摘通り、貿易額の多寡にかかわりないのであれば、関税制裁の対象国は日本を含む100カ国以上となります(14日時点で詳細は不明)。
トランプ氏は、イラン問題をめぐり、常にあらゆる選択肢がテーブルの上に置いてあると指摘しています。そして「イラン当局が抗議デモ参加者に発砲すれば、我々も撃ち始める」と語るなど、繰り返し武力行使の可能性を警告しています。
一方、イラン当局は、デモの鎮静化のため、首都テヘランなどに狙撃兵を配置した上で、光ファイバーケーブルや通信基地局を通じて提供されるインターネットサービスも遮断。情報統制されているため、現地の様子がよく分からない状況が続いています。
これに対しトランプ氏は、イランのインターネットサービスを復旧させるために、イーロン・マスク氏率いる宇宙開発会社「スペースX」が提供する衛星通信サービス「スターリンク」を活用できないか、マスク氏と話し合うと表明していました。スターリンクは、数千もの低軌道衛星から信号を受信してサービスを提供しており、イラン当局に禁止され、妨害電波を受けていたにもかかわらず、一部地域で機能していました。
その後、スペースXは、イランでのスターリンクへの接続を無料化したと報じられています(13日付米ブルームバーグ通信)。
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