2025年5月号記事

ニッポンの新常識

軍事学入門 58

トランプ氏は停戦交渉で「中露分断」を狙う

世界の流れを正しく理解するための、「教養としての軍事学」をお届けする。

トランプ米大統領がロシアとの緊張関係を急速に緩和し(新デタント)、冷戦崩壊直後に見られた米露の協調関係へと戻し、平和を取り戻そうと奮闘している(3月17日時点)。

すでにウクライナ戦争の勝敗は決し、残る課題は「ウクライナが中立化するか否か」だ。大川隆法・幸福の科学総裁が開戦直後に提言した「戦争への抵抗の砲火を止めて、ロシアと話し合って、親ロシアの方を大統領に立てて、ロシアとEUと中立の関係で、存続できるかどうかの道を模索する」という落としどころに着地するかが最大の焦点となっている(*1)。

(*1)大川隆法著『ゼレンスキー大統領の苦悩と中国の野望』(幸福の科学出版)