《ニュース》
中国の艦艇が昨年12月、台湾有事で懸念されている沖縄県・宮古海峡を海上封鎖するかのような行動をとっていたことが分かりました。読売新聞が元旦の記事で報じました。
《詳細》
読売が取材した日本政府関係者によると、中国海軍のフリゲート艦や、海警局の76ミリ砲を搭載した大型巡視船など計6隻が、12月22日に宮古海峡を通過しました。海軍のフリゲート艦はこれに先立ち、台湾と先島諸島(宮古諸島及び八重山諸島)を取り囲むように航行していました。
海軍と海警局の共同航行は、2023年夏ごろに与那国島周辺で確認されており、当時は「海上封鎖の一環である」と日本政府は分析していました。しかし今回は、さらに沖縄本島に近い宮古海峡で同様の動きをとり、「海上封鎖のエリア」を拡大させている可能性が浮上しました。
また読売によると、中国側が「分離主義者」と見なす台湾の頼清徳政権が発足して以降、76ミリ砲などを「重武装」した中国巡視船の活動が際立つようになっており、台湾への圧力を強化していると見られているといいます。
一方、台湾有事が近づく中、沖縄では、沖縄タイムスが今回の記事が掲載された同じ日に、「忍び寄る『戦争前夜』 取り沙汰される台湾有事 沖縄離島住民の島外避難 沖縄戦の疎開と酷似」と題した記事を掲載。日本政府が南西諸島防衛を強化することについて"不安"を煽るかのような内容を載せ、対中脅威論を広げる読売の論調とは全く異なるものでした。
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