2025年1月号記事
安倍路線の継承者
高市早苗の限界
「高市首相待望論」が高まっている。
石破降ろしが起きれば、次期総裁に名乗りを上げると見られる高市氏の資質に迫る。
contents
安倍路線の継承者 高市早苗の限界 - Part 4 サナエノミクスは「大きな政府」 ──減税は頭にない!
Part 4
サナエノミクスは「大きな政府」
──減税は頭にない!
高市氏は、経済ではアベノミクスを踏襲する「サナエノミクス」を掲げ、政府支出を増やし経済成長を目指す「積極財政」を前面に押し出す。多くの保守派にも「高市首相になれば経済は復活する」との期待感がある。
確かに安倍政権が長期政権に向けて地歩を固められたのは、高市氏がモデルとするアベノミクスを優先順位の筆頭に持ってきたおかげだった。「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」「民間投資を喚起する成長戦略(規制緩和など)」の三本の矢からなるアベノミクスは、物価の低迷や企業業績悪化などの「デフレから脱却する」ことを眼目とした。
安倍政権発足で動き出したアベノミクスは、1本目の大胆な金融緩和で株価を上昇させるなど滑り出しこそよかった。だがその後、デフレ脱却も経済成長も十分に果たせず、景気の高揚感は全くなかった。
最大の原因は、安倍政権が二度にわたって行った「消費税の増税」である。
デフレから脱却するには、GDP(国内総生産)の6割を占める家計の消費を拡大させ、経済成長につなげる必要があった。ところが安倍首相は消費増税で、その消費を著しく悪化させる。同時に、企業の設備投資などにも冷や水を浴びせ、二度の増税直後はいずれもマイナス成長を記録。アベノミクスは大失速した。
「アベノミクスは考え方こそ正しかったが、消費増税の一点ですべてをご破算にさせた」と、安倍首相のある経済ブレーンは嘆息する。
出所:内閣府GDP統計(年率換算の実質季節調整系列、前期比)
※文中や注の特に断りのない『 』は、いずれも大川隆法著、幸福の科学出版刊。
もともと大胆な金融緩和は大川総裁の提言
全体主義者の一面がある!?
なぜ信念を貫けないか 注意すべき、政治家の「妖怪性」
大義に殉じるには、神仏を信じる必要がある
安倍首相の死後の行き先とは