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現在アメリカ南部を襲うハリケーン「ヘリーン」をめぐり、バイデン米大統領は、ハリケーンが気候変動の影響によることを否定する人は「脳死状態」だと非難しました。

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大型ハリケーン「ヘリーン」が9月26日に米南部フロリダ州に上陸し、ノースカロライナ州などで大規模な洪水や土砂崩れといった甚大な被害を引き起こしています。米メディアによると、これまでに少なくとも200人が死亡し、多くの人が行方不明となっており、100万戸以上で停電が続いているといいます。

バイデン氏は今月2日に被災したノースカロライナ州とサウスカロライナ州を、3日にはフロリダ州とジョージア州を視察しました。

バイデン氏はノースカロライナ州を上空視察した後、ロイ・クーパー同州知事(民主党)とともに救援活動についての説明会に出席。「このような時こそ、政治は脇に置くべきだ」「そこには民主党も共和党もいない、いるのはアメリカ国民だけだ」と述べ、できる限り多くの人々を迅速に助けることが仕事だと語りました。

ただその直前には、ハリケーンが気候変動の影響であることに懐疑的な人々に対し、「もう誰も、気候変動の影響を否定できない。少なくとも私は否定を望んでいない。もし否定するなら、彼ら(気候変動懐疑論者)は脳死状態に違いない」と非難。「科学者らは海水温の上昇で雨が激しくなり、ヘリーンのような嵐はますます強くなっていると報告している」と述べています。

この発言には、トランプ氏をはじめ多くの保守派から批判や重大な懸念の声が上がっています。

バイデン氏の「脳死」発言はさすがに言いすぎでしょう。実は「人為的なCO2排出などに伴う気候変動の影響で、ハリケーンが増えている」ということは科学的に証明されておらず、むしろさまざまな「反証」がなされています。

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