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北朝鮮の金正恩総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長が26日、「日本側とのいかなる接触や交渉も無視し、拒否する」とする談話を発表しました。

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「対日交渉拒否」は前日までの立場と相反する発表だったこともあり、話題になっています。

岸田文雄首相はかねてから北朝鮮との諸問題を解決する意思を見せており、2月9日には、拉致問題解決に向けた日朝首脳会談について「具体的にさまざまな働きかけを行っている」と、その必要性を強調していました。それを受けて、金与正氏は「核ミサイル開発を問題にせず、拉致被害者問題も取り上げるべきではない」という前提の下、岸田首相の訪朝・日朝首脳会談は可能だと述べていました。

さらに金与正氏は3月25日に朝鮮中央通信で公開した談話で、「岸田文雄首相が金正恩氏と会いたいという意向を伝えて来た」と主張。「日本が、これ以上解決することも(北朝鮮が)知る手段もない拉致問題にこだわるのであれば、首相の構想は人気取りに過ぎないという評判を避けられなくなるだろう」と念を押しつつも、首脳会談の可能性は排除していませんでした。

しかし翌26日、態度を一変させて対日交渉を拒否。「日本は、歴史を変えて地域の平和と安定を図り、新たな朝日関係の第一歩を踏み出す勇気が全くない。朝日首脳会談は、われわれにとって関心事ではない」と述べ、「首脳会談をしたいなら、非核化問題と拉致問題を取り上げるべきではない」という従来の主張を繰り返す形となりました。

岸田首相は今回の金与正氏の談話について、「コメント一つ一つに何か申し上げることは控える」と述べた上で、「北朝鮮との間の諸懸案解決のために従来の方針のもと、引き続き努力を続けていきたい」と強調しました。

拉致問題の解決法について、岸田首相は以前より、「日本に身寄りのない拉致被害者2人の一時帰国をする代わりに、北朝鮮に数兆円とも言われる資金提供で拉致問題を手打ちにする」という考えで交渉を進めてきたと言われています。

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