《ニュース》

米駆逐艦の石垣寄港に反対し、全日本港湾労働組合(全港湾)の沖縄地方本部が石垣港で実施したストライキに対し、石垣市議会与党会派が18日に記者会見を開き、「離島住民の生活を脅かした」と全港湾に抗議をしました。

《詳細》

全港湾の沖縄地方本部によるストライキは、米駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」が乗員の休養と補給を目的に停泊した11日から、出航するまでの2日間に及びました。同本部は「労働者と職場の安全確保」を掲げてストライキを実施。この影響で、石垣港での荷物の積み下ろしなどに支障が発生し、生鮮品が欠品する店舗も出ました。

こうしたことを受け、石垣市の中山義隆市長は15日、ストライキに抗議するコメントを発表し、「島々の物流が混乱した」と述べました。また、ストライキには法的な問題がある点も指摘しています。

憲法28条で規定されているストライキの権利の目的は、「有利な労働状況を確保することを目指す」ことです。上述の特定の政治的意図を持ったストライキが、それに該当するかは疑問の余地があります。中山市長は「政治的な闘争を背景に住民生活を盾に取るストライキは、今後、厳に慎んでほしい」と自粛を求めました。

さらに18日の抗議では、石垣市議会の与党会派の市議らが「ちょうど畜産のセリとストが重なり『購買者が来ないのでは』と言われてかなり混乱した。こういうことが毎回発生すると、経済的損失がひどい」「これまで外国船が入ったことで安全が損なわれた事例はない」といった批判の声を上げました。

《どう見るか》