「週刊文春」の記事で名誉を傷つけられたとして、宗教法人「幸福の科学」が、同誌を発行する文藝春秋社と大川宏洋氏に対し、損害賠償などを求めた裁判で、東京高裁は1月31日、同社と宏洋氏の控訴を棄却する判決を言い渡した。
これにより、同社と宏洋氏に連帯して330万円を支払うよう命じた、幸福の科学側が勝訴した東京地裁での判決が維持されることになった(2023年5月24日付本欄 幸福の科学が宏洋氏・週刊文春に勝訴 「結婚強制」記事について、裁判所は「被告宏洋の供述を信用することはできない」と断じる)。
これによって幸福の科学グループは、宏洋氏に対する裁判において11連続勝訴(地裁、高裁、最高裁、街宣禁止の仮処分命令を含む)となった。
なお、宏洋氏は別の事件で、YouTubeに動画を投稿し、知人女性の名誉を傷つけた名誉毀損の疑いで、1月17日に逮捕されている。
「被告宏洋の供述を信用することはできない」
地裁の判決では、宏洋氏にインタビューを行った上で、週刊文春(2019年2月28日号)が掲載した、「大川隆法長男(29) 独白6時間『清水富美加との"結婚強制"』」と題する記事で、同教団の大川総裁が、長男の宏洋氏に結婚を強制したり、そのために清水富美加(千眼美子)さんに所属する芸能事務所を辞めさせたり、「東大早慶以外は大学ではない」と述べたという点について、いずれも「真実であると認めることはできない」と断じていた。
特に判決では、「結婚強制」について、「被告宏洋の供述を信用することはできない」とし、文藝春秋側にも、「既に原告から決別している被告宏洋の発言にのみ依拠して本件記事を掲載したと認められる」とし、裏付け取材をせずに、宏洋氏の発言だけを鵜呑みにして記事を掲載した責任を指摘した。
この「結婚を強制された」という主張は、宏洋氏が自身のYouTube動画などでも繰り返し口にしてきたが、判決では、改めてこの主張が「嘘」であることが明確になった。
高裁判決を受け、幸福の科学グループ広報局は、「宏洋氏の虚偽発言を裏付け取材せずそのまま掲載した(株)文藝春秋と、当グループへの多数の名誉毀損で敗訴が続いている宏洋氏に対しては、本高裁判決を真摯に受け止め、心からの悔い改めを強く求めます。なお、本記事と内容が重なる文藝春秋刊の宏洋著書の虚偽による名誉毀損訴訟に関しても、最高裁で幸福の科学勝訴が確定しています」とコメントしている(文末の【関連サイト】参照)。
【関連サイト】
今回の判決に対する幸福の科学グループ広報局の見解
https://happy-science.jp/news/public/11465/18310/
【関連記事】
2023年9月30日付本欄 宏洋氏が自著で、裁判で負けた主張を含め、300カ所以上の虚偽や誹謗中傷の異常さ 発刊元の幻冬舎の責任も大きい
https://the-liberty.com/article/20939/
2023年8月25日付本欄 幸福の科学の勝訴確定 最高裁が宏洋氏や文春の上告を退ける 宏洋氏の「幸福の科学批判本」は嘘だらけ
https://the-liberty.com/article/20859/
2023年5月25日付本欄 幸福の科学側が宏洋氏に勝訴 最高裁が宏洋氏の上告などをすべて退ける 損害賠償やYouTube動画削除を命じた高裁判決が確定
https://the-liberty.com/article/20651/
2023年5月24日付本欄 幸福の科学が宏洋氏・週刊文春に勝訴 「結婚強制」記事について、裁判所は「被告宏洋の供述を信用することはできない」と断じる
https://the-liberty.com/article/20648/
2022年3月4日付本欄 宏洋氏の「幸福の科学批判本」は嘘だらけ 裁判所は宏洋氏側の真実性の主張について1つも認めなかった