《ニュース》

ガソリンの店頭小売価格の値上げが12週連続で続いています。レギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均の価格が9日に、約15年ぶりの180円台を突破し、7日時点の東京都内の平均価格は182.6円となりました。

《詳細》

ガソリン価格の高騰の要因は、主に3つあると指摘されています。

1つ目が「原油価格の高止まり」です。ウクライナ戦争の勃発と西側諸国の対露制裁により、原油価格は一時100ドルの大台を超え、その後下落したとはいえ、高値で推移しています。

2つ目は「円安の急進」です。為替が円安に振れると、輸入価格が上昇するため、最終的にはガソリン価格も上昇します。足元の円相場は1ドル145円となっており、円安基調に変化は生じていません。

3つ目は日本政府が行う「ガソリン補助金の動向」です。政府は昨年1月より、全国平均の価格が170円を超えないよう、1リットルあたり上限5円を補助してきました。その後ウクライナ戦争の影響で、補助金の上限額を引き上げるとともに(現在は1リットルあたり9円10銭を補助)、その期間の延長も繰り返してきました。

すでに燃料に対する補助金予算は約6兆円に上っていることから、政府は今年6月より2週間ごとに補助の割合を1割ずつ下げており、9月末には制度そのものを終了させる予定となっています。そのため、補助金の動向にも注目が集まっています。

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