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中国政府が10日、約3年半ぶりに日本への団体旅行を解禁することを発表しました。新型コロナウィルスの感染拡大後に停止していたもので、アメリカや韓国、インド、イギリスなど約80カ国が解禁対象となっています。
《詳細》
2019年時点で、訪日外国人客のうち中国人の占める割合は約3割で、消費額は4.8兆円に及んでいました。ところが、コロナの感染拡大で団体旅行が禁止となり、訪日客数は激減。23年に入って個人の海外旅行が再開され、富裕層を中心に中国からの観光客が増えつつありました。
現状では、日本と中国とを結ぶ航空便の数は回復しておらず、19年に週1400便あった運航計画は、23年3月~10月で151便と1割にとどまっています。今回の解禁を受けて全日本空輸は24年1~3月に、国際線の旅客数が19年比で80%に戻ると見込んで計画を立てるといいます(今月11日付日本経済新聞)。
政府は25年に訪日客の数を3200万人とする目標を掲げており、ビジネス目的の訪日客の旅行消費額は19年比2割増の8600億円にすることを目指しています。大和総研は今回の団体旅行解禁により、外国人旅行客の消費額を2000億円押し上げるとの試算を発表しています。
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