大川宏洋氏による複数のYouTube動画で名誉を毀損されたとして、宗教法人「幸福の科学」などが、同氏に対して損害賠償などを求めた裁判で、最高裁判所は24日、同氏の上告などをすべて退けた。これにより、同氏に合計220万円の損害賠償と動画の削除を命じる東京高裁の判決が確定した。
幸福の科学グループは、宏洋氏に対する裁判で8連続の勝訴となった。
同じ24日には、「週刊文春」の記事で名誉を傷つけられたとして、教団が、同誌を発行する文藝春秋社と宏洋氏に対して損害賠償を求めた裁判で、東京地裁が両被告に330万円の支払いを命じている(2023年5月24日付本欄 幸福の科学が宏洋氏・週刊文春に勝訴 「結婚強制」記事について、裁判所は「被告宏洋の供述を信用することはできない」と断じる)。
最高裁の決定で、宏洋氏の一連の発言が「虚偽」と確定した
宏洋氏は複数のYouTube動画の中で、「教団内で人が死ぬ事件がいっぱい発生している」と話したり、教団が運営する芸能事務所「ニュースター・プロダクション」や「ARI Production」について、「所属タレントを監視していて外部と自由に連絡が取れない」と口にしたり、「教団で100万円以上もする祈願がある」、「自分の映画以外は海外の映画祭の賞を受賞していない」と発言。これについて、教団側が虚偽であるとして提訴していた。
今回の最高裁の決定で、改めて、宏洋氏の一連の発言が虚偽であると認められた。
宏洋氏のあきれた発言に、高裁は「その態度は悪質である」と賠償額を大幅に増額
この裁判を巡っては、一審の東京地裁の判決で、宏洋氏に損害賠償132万円の支払いと動画の削除が命じられたが、判決の後に、宏洋氏が「動画の削除を命じられたとしても、同じ内容の動画を作成して公開すればよい」と吹聴した。
このことについて、二審の東京高裁の判決では、「名誉毀損したことについて反省しておらず、その態度は悪質である」と指摘するなどして、損害賠償額が220万円へと大幅に増額されていた(2022年9月29日付本欄 宏洋氏YouTube動画で幸福の科学が地裁に続いて勝訴 悪質性と損害賠償の増額を高裁が判断)。
今回の最高裁の決定を受けて、幸福の科学グループ広報局は、「宏洋氏には、最高裁判所の決定を真摯に受け止め、心から反省し、悔い改め、二度と信仰を冒涜したり、虚偽発言や誹謗中傷をしないよう、強く求めます」とコメントしている(文末の【関連サイト】参照)。
【関連サイト】
今回の判決に対する幸福の科学グループ広報局の見解
https://happy-science.jp/news/public/11465/17326/
【関連記事】
2023年5月24日付本欄 幸福の科学が宏洋氏・週刊文春に勝訴 「結婚強制」記事について、裁判所は「被告宏洋の供述を信用することはできない」と断じる
https://the-liberty.com/article/20648/
2022年9月29日付本欄 宏洋氏YouTube動画で幸福の科学が地裁に続いて勝訴 悪質性と損害賠償の増額を高裁が判断