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新型コロナウィルスの起源に関する国連の報告書の執筆を担当した2人の専門家らがこのほど、「コロナは研究所から漏れた可能性が最も高い」と主張しました。

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オーストラリアの国立疫学・人口保健センターのコリン・バトラー氏と、イギリスのグリニッジ大学のデリア・ランドルフ氏は1月28日、英紙「ザ・デイリー・メール」に寄稿しました。

その中で、「状況証拠が増えているにもかかわらず、研究所からパンデミックにつながった可能性(研究所流出説)は、かなり軽視されてきた。私たちは、小説家のジョージ・オーウェルが描写する時代に生きているようだ」とされています。

さらに、研究所流出説を再評価し、検証することを求め、「私たちは、自然に人間に感染する、(コロナが)人間と動物に共通した感染症だったとする自然発生の可能性は認めているが、不思議なことに、この説を証明する証拠が何一つないままだ」と指摘しました。

また、2020年当初、バトラー氏は、国連環境計画(UNEP)の依頼で、コロナの起源に関するレポートを担当しています。2020年段階では、コロナが研究所から流出したと示す証拠が限られていたこともあり、研究所流出説は報告書の中に盛り込むことができなかったことを明かしています。

しかし、研究所内で行われていたウィルスの毒性や感染力を強化する「機能獲得研究」や、武漢ウィルス研究所の危険な研究環境などについて証拠が出始めると、同氏は2021年の国連の報告書で言及しました。しかし、彼の報告書が完成しても、10カ月間、意図的に発表が延期。公表されたとしても、ほとんどメディアなどに取り上げられることがありませんでした。

バトラー氏は、こうした隠蔽の背後には中国政府だけではなく、中国の「機能獲得研究」に関わっていた研究機関や資金提供団体などの関与もあるとの考えを示しています。

同氏は、デイリー・メールの取材に対して、「科学に対する信頼を回復することが極めて重要であり、致死性の高いウィルスの感染力を高めることのできる(中国の)機能獲得研究は、核兵器に匹敵する害をもたらす可能性がある」と話しました。

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