《ニュース》

2024年までに台湾侵攻が起きる危険性が指摘される中、中国による台湾軍へのスパイ活動が報じられています。

台湾軍大佐の向德恩(シャン・デーエン)氏が中国のエージェントから金銭を受けとり、中国に忠誠を誓っていたことが明らかになりました。22日に汚職の容疑で逮捕されたとのことです。米CNNを含め、各メディアが報じました。

《詳細》

報道によると向氏は20年1月、軍服を着用の上、ビデオで次のように語ったとのことです。

「私、向德恩はここに、台湾海峡両岸の平和的統一を支持することを誓います。私は平和的統一を可能な限り早く実現するという神聖で名誉ある使命を果たすため、現職にとどまりながら、祖国と組織に力の限り奉仕いたします」

向氏は"忠誠"への見返りとして、14カ月にわたって毎月4万元(約18万円)、合計56万元(約250万円)を受け取っていました。

報道によれば、南部・高雄基地の歩兵訓練オペレーション研究開発部門のトップを務めていた向氏をリクルートした中国のエージェントは、邵維強(邵はおおざとに召、シャオ・ウェイチャン)氏という、かつて中国テレビのレポーターを務めていた人物だとのことです。

旅行代理店のオーナーでもあった邵氏は、自身の旅行代理店で雇っている女性の夫・向氏(当時)が台湾軍で働いていると知り、向氏にスパイになるよう説得したといいます。

向氏は、他の台湾軍高官が中国と同様の誓約書を結ぶ姿を見て、自身も誓約書に署名をしたと主張。関与した可能性が疑われる軍職員は現在、台湾国防部から調査を受けています。

検察官側は裁判所に対し、向氏を12年の実刑に処すよう求めています。

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