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自治体が、児童・生徒に家庭学習用の「モバイルルーター」を貸し出す事業で、導入以降、6割が使われていなかったことが会計検査院の調査で分かりました。
《詳細》
文科省は2020年から21年度に、新型コロナウィルスの感染拡大で臨時休校になった場合にも、家庭でパソコンなどを通じた学習ができるよう、ネット環境のない家庭にルーターを貸し出す事業に補助金を出していました。
検査院がこの補助事業を利用した21都道府県の242自治体を対象に行った調査では、20年度中に導入された約17万台のうち、6割に当たる約11万台が貸し出されないまま保管されていたことが分かりました。
検査院は国の補助金約10億円が無駄になりかねないとして、体育館や校庭、修学旅行などでの活用策を検討して自治体に周知するよう、文部科学省に求めました。
このほかにも会計検査院は、生活保護業務に関して、行政機関同士が手続きに必要な情報をやり取りするための「情報提供ネットワークシステム」について、調査した約2割の自治体が全く活用していないことを指摘。厚生労働省に対して、業務上の利点を整理して周知することなどを求めています。
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