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元民主党米下院議員で2020年の大統領選では候補者にもなったトゥルシー・ギャバード(Tulsi Gabbard)氏が、11日に民主党から離党すると発表しました。

《詳細》

ギャバード氏は2013年から21年までハワイ選出の下院議員として奉職し、2020年の大統領選では複数のメディアに「有力女性候補者」として報じられた人物です。

ギャバード氏は次のように語り、「今日の民主党にはいられない」と離党を表明しました。

「民主党は今では、臆病な"ウォークネス"(人種差別や格差是正などを声高に訴える人々を示す俗称)によって動かされる、戦争を挑発するエリート集団になってしまいました。

ウォークネスはあらゆる問題を巡って反白人的人種差別を煽り、人種差別を強調することで我々を分断しています。

我々の合衆国憲法に正式に記されているところの、神によって与えられた自由を積極的に傷つけ、信仰や霊性を持つ人々に敵対的であり、警察を悪者扱いし、法律を遵守するアメリカ国民を犠牲にして犯罪者を守り、『国境開放』を信奉し、政敵を追い詰めるために国家安全保障局を兵器化しています」

その上で、ギャバード氏は「とりわけ現在、彼らはかつてない核戦争の危機に我々を引き込んでいるのです」と指摘し、民主党の外交方針を批判しました。

イラク戦争などへの従軍経験を持つギャバード氏は、ロシア―ウクライナ戦争へのスタンスを巡り、バイデン政権および民主党による対露強硬姿勢に対し異議の声を上げてきました。今年6月には、本誌7月号特集「国民を死滅に追いやるゼレンスキー大統領」で取材した元米陸軍中佐のダニエル・デイビス氏と共にフォーリン・ポリシー誌に寄稿しています。

その中で、リアリスティックに考えればウクライナがロシアに勝利するということはあり得ず、米政府は停戦を推し進めるべきだと論じました(ダニエル氏のインタビューは「西側が支援するほどウクライナは領土を失う」に掲載)。

外交方針への批判に加え、ギャバード氏は「離党する主な理由」の一つとして、民主党が信仰を持つ人々への尊重を失っていることも強調しています。

「今日の民主党は『宗教の自由』は『宗教からの自由』を意味しないということを忘れています。私たちの政府は、全アメリカ国民の神との深い個人的な関係を尊重しなければなりません。そして国家による報復や処罰、検閲や差別を恐れることなく、自らの信仰を表現し実践するという我々の自由を尊重しなければなりません」

「あなたが神を信じるか否かはここでは重要ではありません。重要なのは、公共生活のあらゆる面から神の存在を消し去ろうとし、神を崇拝することを選んだ人々を敵視するような政党はいかなるものであれ、憲法に謳われている、神から与えられた不可侵の権利を守るために信頼することができず、したがって、政権を担うべきではないということです」

ギャバード氏の離党は注目を集め、メディアに大きく取り上げられています。

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