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政府が引き上げを目指す「出産育児一時金」について、75歳以上の後期高齢者に負担してもらう案の検討が始まったことを各紙が報じています。

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出産時に公的医療保険から支給される出産育児一時金は、現在原則で42万円が支給されています。一方、都道府県別に費用の差が大きく、都市部では出産費用を賄えない例が多いとして、岸田文雄首相は6月、「私の判断で大幅に増額する」と表明していました。

9月28日に開かれた「全世代型社会保障構築会議」においては、一時金の増額のため、新たに75歳以上の後期高齢者にも負担してもらう制度をつくる検討が始まりました。一時金は現在、国民健康保険や健康保険組合の保険料が原資になっていて、後期高齢者医療制度からの負担はない状況です。

会議では、「医療保険全体の中で支え合う」という論点が示され、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度からも負担される仕組みをつくる方向で、2024年度以降、収入が多い人の保険料を引き上げることも検討が始まっているといいます。なお、「後期高齢者医療制度」は、既にこの10月から、一定以上の収入がある加入者の自己負担が1割から2割に引き上げることが決まっています。

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