2022年11月号記事

家庭不和、依存症、相続トラブル、認知症、引きこもり──

え、そういうのも呪いなの?

あなたの家庭の意外な悩みが、目に見えない何者かによる「呪い」だったとしたら──。


contents

家庭不和、依存症、相続トラブル、認知症、引きこもり── え、そういうのも呪いなの? - Part 2 「呪い」とは何か?


「呪い」とは何か?

「呪い」という言葉は、映画や漫画、小説、怪談話などでよく聞く。しかし「それはどういうものか」と改めて聞かれると、答えに困る人が多いはず。

書籍『呪いについて』では「『呪い』というのは、とにかく他人の幸福を壊したくなる、他人を不幸にしたくなる気持ち」と定義されている。この「呪い」を行動に表せば、前出の事例のように、周囲の人々を困らせ、傷つけることになる。またその念波が現象化し、相手を苦しめることもある(生霊)。

そして恐ろしいのが、その心に呼応し、あの世のさまざまな霊も「呪い」をかけてくるということだ。そうした霊は人間に憑依し、ネガティブな感情を増幅させ、人間関係や社会生活を破たんさせていく。

その代表例が「悪霊」だ(*)。悪霊とは、人間として生きていたが、生前の誤った心や行いにより地獄に堕ちた存在。地獄は鬼や悪魔の責め苦、熱さ、寒さ、痛みなど、苦しみに満ちているため、彼らは「何とかして逃れる方法がないか」と考える。その方法が、同じ欲を持った地上の人間に憑依することなのだ。その間だけ、彼らは人間になったような気持ちを味わい、人の悪口を言ったり、暴力を振るったりして鬱憤を晴らす。あるいは、憑依した人や周囲の人々を不幸にし、自分の苦しみを紛らわせる。

こうした存在は悪霊以外に、天国にも地獄にも行けない浮遊霊(水子霊も含む)、天狗・鬼・仙人・妖怪・妖魔といった、自己愛が強い霊であることもある。

自分や身近な人に不自然な問題が起きた時は、体験談のようにこうした霊の「呪い」を想定し、祈願などで払うことで状況が改善することもある。しかし大事なのは、あくまで本人の「呪い」が悪しき霊を引き寄せたということであり、最終的には自分自身の反省が鍵になる。

(*)特に怨念や邪悪性が強い霊の場合、「あくりょう」と読み分けることもある。

 

 

次ページからのポイント(有料記事)

映画で描かれる「呪い」

Case1 振り込め詐欺

Case2 家庭内暴力

Case3 学者の思想汚染

Case4 多重交際

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