《ニュース》

中国・重慶市での新型コロナウィルスの感染拡大に伴って、地元当局は24日、住民全員にPCR検査を当日中に受けることを義務付けました。40度を超える暑さのもとで、待機させられた住民が次々と熱中症で倒れ、PCR検査場では、「ゼロコロナ」政策に対する抗議デモも見られました。

《詳細》

中国では、施設への入場や、バスの乗車、公園での散歩などに、スマホアプリ上に表示される「健康コード」の提示が必要となります。24日0時、重慶の住民全ての「健康コード(渝康マー)」の色がオレンジに切り替わり、義務付けられているPCR検査を24日中に受けて、正常を示す「緑色」に戻すまで通常の生活が送れなくなりました。

そのため多くの住民が深夜から検査を受けるため、会場に出向き受検しました。SNSに寄せられた投稿によると、住民が行列に並ぶ中、猛暑で気を失った人が続出しました。

さらにPCR検査場に並ぶ市民が、「PCR検査、やらない」と叫び、ネット上には「PCR検査の『乱れた政治』に反対する! PCR検査を拒否した人には10元の奨励金を与える」などの投稿も見られ、「ゼロコロナ」政策に固執する習政権への批判が相次ぎました。

米メディアCNNの取材に答えた現地の男性は、検査を拒んだ理由について「過剰なコロナ対策のために、私たちはものすごく不便な思いをしている。友人の多くはコロナ検査を強要されることに憤っている」と語りました。

また河北省涿州(たくしゅう)市では、23日からロックダウン(都市封鎖)が講じられ、70万人の住民に対しても同様の大規模な検査が実施される方針です。

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