《ニュース》

8日付毎日新聞は「ゼレンスキー氏は英雄か」と題したオピニオン記事を掲載し、ウクライナのゼレンスキー大統領は、先の大戦の終戦を決断した鈴木貫太郎首相のように、国民の命を救うために行動できるかと投げかけています。

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記事の出だしは、「不本意な戦争でも一度始まってしまえば徹底的に戦うしかないと人は説く」から始まり、戦争の継続によって多くの人が犠牲になっている点を指摘します。その後政治指導者としての責任に迫るべく、近衛文麿、東条英機、鈴木貫太郎の3首相の例を引きます。

当のゼレンスキー氏は政治を見世物にすることで大統領選に当選。典型的なポピュリストであり、「和平・中立」の選挙公約をすぐに撤回するという無責任な政策変更に出ました。そしてロシア―ウクライナ戦争が起きて以降、ウクライナは混迷の極みにあり、家や命が失われていると言及。「大統領にはやるべきことがある。屈辱と不正義を引き受けてでも、国民の命を救う本当の指導者の勇気と判断と行動だ。近衛と初期(対米戦争で優勢だったころ)の東条を兼ねた受けのいい指導者は、鈴木にもなれるのか」と問いかけました。

最後にゼレンスキー氏の評価について、世界的なロシア・ウクライナ研究者である東京大学の松里公孝教授が語った「言ってもしょうがない。ああいう人に投票すると戦争になるし何万人が死ぬことになる。誰を指導者にするかという一票で失敗したら戦争が始まるのが民主主義だ。ポピュリストに投票したらダメですよ」というコメントを紹介しました。

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