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天安門事件で子供などを虐殺された親の会「天安門の母」が、同事件から33年を迎える4日を前にして、平和的なデモに軍を出動させ虐殺したと非難する声明を発表しました。
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中国共産党は昨年採択した歴史決議の中で、天安門事件に関して「党と政府は旗幟鮮明に動乱に反対して社会主義国家の政権を守った」と弾圧を正当化しています。
それに対して、会の声明は、当時の運動がクリーンな政治を求め「国民が政府への願いを表明した」だけだと指摘。「殺人の罪と責任を『反革命暴乱を鎮めた』と言い逃れるのは、あまりに残忍だ」と批判し、改めて事件の真相や責任所在の解明を共産党・政府に求めました。
会の創設者の一人である張賢玲さんは、米メディア「ボイス・オブ・アメリカ」の取材に、こう答えました。
「33年間、私たちは声明を出し続けてきましたが、そのどれもが解決には至っていません。その犯人は誰ですか。それはもちろん、中国政府です。(中略)
できるだけこの事件の解決を後にまで引きずって、あわよくば私たち(遺族)全員が死んでしまうところまで引きずりたいのでしょう。しかし、私たちが死んだからといって、この問題がなくなるわけではないことを知るべきです。歴史上、これは血の負債です。これは、中国共産党が政権運営をしてから起こした初めての刑事事件です。国防軍を使って一般国民を殺すのは、明らかに犯罪行為です」
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