《ニュース》

政府が国家安全保障戦略を含む3文書の改定を予定していることを念頭にして、自民党安全保障調査会は、中国とロシアへの脅威認識を改め、防衛費を国内総生産(GDP)比で2%に増やすなどの提言を検討していることが分かりました。12日付各紙が報じました。

《詳細》

政府が年末に改定を予定する3文書とは、外交・防衛政策の長期指針である「国家安全保障戦略」と、約10年間の防衛力のあり方などを決める「防衛大綱」、そして5年間の防衛費の見積もりや必要な防衛装備品の数量を定める「中期防衛力整備計画」です。

自民党は昨年の衆院選で、北大西洋条約機構(NATO)にならって、防衛費を対GDP比2%にすることを目指すと公約していました。同党の安全保障調査会は、防衛費増額を提言に盛り込むとともに、中国を北朝鮮と同じ「我が国の安全に対する脅威」に位置づけ、ウクライナに侵攻したロシアについても、「強い表現」に改めるよう求めました。さらに、相手領域内でミサイル発射を阻止する「敵基地攻撃能力」を保有する必要性でも一致。4月下旬に策定する提言にこうした方針を明記する見通しです。

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