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香港の民主化運動を記録し、昨年7月のカンヌ国際映画祭や昨年11月の東京フィルメックスでサプライズ上映されるなど、大きな話題になったドキュメンタリー映画「時代革命」が25日、台湾で公開されます。

《詳細》

香港の周冠威(キウィ・チョウ)監督による同映画は、2019年に「逃亡犯条例」改正案が提出されて以降、香港市民が行ってきた抵抗運動を映し出したドキュメンタリー作品です。チョウ監督は、香港の10年後の未来を描いた映画「十年」(2015)の中の「焼身自殺者」でもメガフォンを取っています(関連記事参照)。

チョウ監督は、台湾メディアの中央社のインタビューに対し、「恐怖に向き合ってこそ、それを乗り越えることができる。それでこそ、精神の自由を得られる。これに比べれば、身体が拘束されたり、囚われたりすることは何ということもない」という考えから、香港当局に逮捕される恐れがある中、今も香港に留まり続けていると語ります。

また、チョウ監督は同インタビューで、映画「十年」に参加する準備をしていた時、自身と妻には葛藤があったと告白。しかし最終的には、信仰によって、自分たちの心に従い、正しいと思うことをしようと決めたと言います。

「神はほら吹きが嫌いです。ほら吹きは正しくないことです。だからあの時、撮ろうと決めたのです」「私たちにとって最も大切なのは信仰です。思ってもみなかったことや逮捕されることがあったとして、私が子供に残せるのは、手本となることです。これは私が命がけで追い求める信仰なのです」(チョウ監督)

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