《ニュース》

国連環境計画(UNEP)はこのほど、各国が掲げる2030年までの温室効果ガス削減目標では、世界の平均気温は今世紀末までに少なくとも2.7度上昇するという報告書を発表しました。

《詳細》

UNEPは毎年、同様の報告書をまとめていますが、今回は気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を前に発表されたことで、話題となっています。

報告書は、9月までに各国が更新した削減目標を基に試算。日本政府が「2030年までに46%削減」を表明するなど、主要先進国の多くが削減目標を従来よりも深掘りしているものの、これでは2030年時点の世界の年間排出量は従来比7.5%減少にとどまり、「パリ協定」で掲げられた気温上昇1.5度達成には程遠いとする内容となりました。これを達成するには、現在の目標レベルを7倍に増やさなければいけないといいます。

報告書の内容を受けて、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「雷鳴のようにとどろく新たな警鐘だ」と述べていると報じられています。

《どう見るか》