《ニュース》

日米の経営者約60人が参加し、経済問題を議論していた日米財界人会議は7日、「原子力について低炭素の基幹電源としての重要性を認識すべきだ」とする共同声明を発表しました。8日付日本経済新聞などが報じました。

《詳細》

日米財界人会議では6~7日の2日間、コロナパンデミックによる経済低迷からの回復や脱炭素の取り組み、サプライチェーンの強靭化、先端技術をめぐる経済安全保障などについて、オンラインで話し合われました。

日米経済協議会会長の平野信之氏(三菱UFJ銀行特別顧問)が議長を務め、日本銀行総裁の黒田東彦氏や経団連会長の十倉雅和会長(住友化学会長)などが参加しました。

7日に出された共同声明では、再生可能エネルギーや水素などが電源の大勢を占めるまでの間、原子力発電や液化天然ガスを活用することの重要性について言及。産業競争力に影響が出ないよう、脱炭素を段階的に進めるよう求めています。

また、安全性や分散性の観点から、小型炉の開発についても提言しています。日本政府の「エネルギー基本計画案」には、原発の建て替えや新増設について明記されていません。

さらに声明では、自由で開かれた貿易を促進するために、環太平洋経済連携協定(TPP)へのアメリカの復帰を求めました。

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