《ニュース》

中国政府の弾圧を逃れたウイグル人の最大規模の受け入れ国トルコで、ウイグル人たちを中心にした中国政府への抗議活動が続いている一方で、トルコ政府は沈黙を続けていることを、4月1日付産経新聞が報じています。

《詳細》

記事では、自治区内の強制収容所に入れられた母親の写真を掲げてトルコの中国総領事館前でデモを行うウイグル人男性などに取材。男性は、大学留学のためにトルコの最大都市イスタンブールに来て8年目に、両親や弟が収容されたという知らせを受けたといいます。

収容される前に、母親が男性に会うために団体旅行でトルコを訪れたことから、母親だけ禁錮5年の判決を受けています。男性は中国当局に母親の解放や情報提供を訴えるも拒否されたため、2020年2月から多言語で中国批判を行いました。すると4カ月後に父親から電話があり、「批判を止めて帰国しろ。家族をトラブルに巻き込むな」と説得されました。

男性は、父親は監視されながら警察署から電話をかけたとして、これからもSNSなどで抗議を続けていくとしています。

他にも、「自治区内のウイグル族の携帯電話は中国当局にモニターされている」といったトルコ在住のウイグル人女性の声などを掲載。一方で、2009年のウルムチ大暴動の際にはウイグル人への「大虐殺」と批判の声をあげたトルコのタイップ・エルドアン大統領が、近年では対中批判の言動が減り、経済協力や新型コロナウィルスのワクチン供与などを求める上で、関係悪化を嫌っているとも言われていると報じています。

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