《ニュース》

今年2月に中国・武漢で行われた新型コロナウィルスの起源に関する世界保健機関(WHO)の調査に、どの科学者が参加するかについて、中国政府は拒否権を持っていたことを、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが17日、報じました。

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中国は何カ月もの間、コロナの起源を特定する調査の受け入れに抵抗してきました。同紙によれば、WHOの調査員の選定以外にも、調査範囲を中国に限定せず他の国にも広げることを主張。こうした中国から課された制約により、コロナの起源に関して十分な検証ができなかったとしています。

さらに、調査対象である武漢ウィルス研究所と共同研究していた米非営利団体「エコヘルス・アライアンス」の代表ピーター・ダザック氏が唯一のアメリカ出身の研究者として、調査に参加しました。その他にも、ほとんどの調査員が、中国西部の動物もしくは、武漢の生鮮市場から感染が広がったと主張。中国に配慮したメンバー構成になっていたと指摘されています。

「コロナはコウモリから、ヒトに感染した」など、ダザック氏をはじめとした各調査団員の見解はすでに報道されていますが、正式な調査報告書は中国政府によって事前にチェックされた上で、来週中に発表されるとしています。

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