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ウイグル族などに対する中国政府の政策について、アメリカの国務省がジェノサイド(集団虐殺)を犯したと認定したことを巡り、日本の外務省の担当者は26日の自民党外交部会で「日本として『ジェノサイド』とは認めていない」との認識を示しました。
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出席した自民党議員から「日本の姿勢は弱い」などの指摘が相次ぎましたが、外務省側は「人権問題で後ろ向きという批判は当たらない。関係国と連携しながら対応していく」と発言しています。
アメリカではポンペオ米国務長官(当時)が、最後の執務日となった19日に、中国がジェノサイド(集団虐殺)を犯したと認定する声明を発表。中国政府はウイグル族などイスラム教徒の少数民族100万人以上に対して、強制収容などで自由を奪い、強制労働を科したり、信教の自由を制限したりしたと指摘しました。「ジェノサイド」という表現を使った理由として、「民族的、宗教的マイノリティーを強制的に同化させ、消滅させようとしている」と説明しました。
バイデン政権の新国務長官に指名されているアントニー・ブリンケン氏も、この認定に同意する旨を示していますが、日本政府は「人権状況について懸念をもって注視している」(加藤勝信官房長官)との表明にとどめています。
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