《ニュース》

米西岸部・カリフォルニア州が、コロナ不況にもかかわらず過去最大の予算を発表し、注目を浴びています。特に、コロナワクチンの開発や失業・倒産支援にとどまらず、地球温暖化対策にも力を入れており、住民や保守派から批判の声が上がっています。

《詳細》

同州知事のギャビン・ニューサム氏(民主党)は8日(現地時間)、過去最大の2270億ドル(約23.6兆円)に上る2021年の州予算を発表しました。

昨年時点ではカリフォルニア州も、コロナ不況を見越して大幅に歳出削減した予算を可決していました。しかし、景気悪化に備えて州住民が株式や土地などの資産を売却したことにより、予期せず州の税収が増加。濡れ手に粟のように得た収入を元手に、過去最大の予算を計上したという運びです。

新型コロナウィルスのワクチン開発費用や、コロナによって倒産した中小企業や失業した住民に対する補償、学校再開の予算など、コロナ対策に特化した予算項目に紛れ、異様なのが「環境対策」です。

45億ドル(約4670億円)の経済刺激策のうち、実に18億ドル(約1870億円)が環境対策に回されています。

電気自動車や水素自動車を販売する事業者や購入する人への支援として、15億ドル(約1560億円)の予算を計上。さらに、州のインフラを維持・グリーン化し、電気自動車用の充電スタンドを拡充するための予算として3億ドル(約311億円)を割り当てています。

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