北朝鮮の金正日総書記の二男、正哲氏が2月にシンガポールを旅行した際、北朝鮮版「太子党」の「烽火組」のメンバーが同行していたことが分かった。シンガポールとマカオ、マレーシアを旅行しながら、ギャンブルや高額ショッピングを楽しんだとされる。また、産経ニュースによると、正哲氏がロック歌手のエリック・クラプトンの公演を鑑賞した際には、同行して渡航費や買い物費用のすべてを負担していた。
烽火組は、北朝鮮幹部の30代後半から40代初めの2世らが集まってつくった私的組織で、麻薬流通、貨幣偽造、密貿易などの不法活動で金を稼ぎ、そのうちの相当額を正恩氏、正哲氏に上納するという。昨年9月に正恩氏が後継者として正式発表されて以降、烽火組は正哲氏との距離を縮めている。
彼らの政治的影響力はあまり大きくないらしいが、一方で、別の北朝鮮版太子党である50代から60代の「革命第1世代」の子弟らは先週14日に要職に起用され、正恩氏の後継体制を支えるとみられている。
烽火組が正哲氏に近寄っている意図は何なのか。金総書記の亡きあとに、正哲氏を推して後継者争いを起こすのか。それとも、正恩体制でも生き延びるための手なのか。(吉)
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