幸福実現党は20日、内閣府を訪れ、安倍晋三首相に対し、「中国政府に香港民主活動家の『逮捕取り消し』等を求める要望書」を提出した。
提出したのは同党の釈量子(しゃく・りょうこ)党首、神奈川県本部統括支部代表の壹岐愛子(いき・あいこ)氏。要望書の概要は、以下の通り。
香港の民主活動家で、「雨傘革命」のリーダーでもあった周庭(アグネス・チョウ)氏や香港紙「蘋果日報(アップルデイリー)」の創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏はじめ、民主派メディア関係者が「香港国家安全維持法(国安法)」違反の容疑で逮捕された。その後、周庭氏と黎智英氏は保釈されたが、最高刑を終身刑とする同法容疑の逮捕が安易に行われたことは、恐るべき暴挙。
周庭氏は、民主派政治団体の香港衆志(デモシスト)解散後は主だった活動をしておらず、違反容疑の詳細は明らかになっていない。今後、周庭氏と黎智英氏は、起訴される可能性があり、裁判官は中国政府寄りの行政長官が指名するため、公平な審理が行われるかは極めて疑問。
国安法は「法の下の自由」の考え方に反しており、中国政府は人々の自由を縛るために法律を行使している。
今回の中国の横暴を、日本やアメリカをはじめ「自由・民主・信仰」を普遍的な価値として認める国々は決して容認すべきではない。よって日本政府に、次のように要望致する。
一、中国政府に対して、周庭氏、黎智英氏等、香港民主活動家の「逮捕取り消し」を求めるよう働きかけること。
一、中国政府に対して、アメリカやイギリスをはじめ、自由主義国と連携して香港国家安全維持法の撤回を求めること。
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