《本記事のポイント》

  • 「グローバルダイニング」や牛丼チェーン3社が時短営業に「NO」
  • インフルエンザは毎日平均30人が亡くなっているが……
  • 「抵抗権」で従業員とその家族を守れ

行政の不合理な「要請」に対し、企業側が生存をかけた抵抗をし始めている。

小池百合子・東京都知事は7月30日、新型コロナウィルス感染者数が増加している状況を「感染拡大特別警報」と表明。都内で酒類を提供する飲食店やカラオケ店に対し、営業時間を午後10時までに短縮するよう要請した。

「グローバルダイニング」や牛丼チェーン3社が時短営業に「NO」

それに対し、東京都内を中心に「ラ・ボエム」や「モンスーンカフェ」など40店舗余りを展開する「グローバルダイニング」の長谷川耕造社長が決算の記者会見で、「東京都の要請は受けないつもり」と明言した。

緊急事態宣言などを受け、同社の売り上げは4月には前年より84%減少。1~6月期ではほぼ半減している。長谷川社長は「経済的に言うと心肺停止みたいな状態が数カ月続いている」「(行政は)経済に、とどめを刺しにかかっているかのように思います」と危機感を見せた。

また、すき家、吉野家、松屋の牛丼チェーン3社は7月31日、酒の提供を取りやめることで要請の対象から外れ、通常通りの時間で営業することを決めた。

同業界もコロナ禍のダメージは大きい。吉野家は最大150店舗の閉店を検討していると、報じられたばかりだった。

批判など、一定の反作用は避けられないかもしれない。それにもかかわらず通常営業を表明した企業の危機感と覚悟を、重く受け止めるべきだ。

インフルエンザは毎日平均30人が亡くなっているが……

小池氏のコロナ対策は、有権者やメディアからの見え方を重視する「パフォーマンス」との批判が根強い。小池氏は東京五輪の延期が決まると、即座に「東京封鎖モード」に入り、政府に「緊急事態宣言」を促して、休業・外出自粛要請を出した。注目度やメディアへの露出は増え、都知事選では圧勝した。その一方、多くの企業が経営危機に立たされている。

そもそも日本においては、新型コロナの被害は大きくない。現時点での累計感染者数は約3万6千人。死者数は約1000人であり、例えば7月31日だけを見れば2人だ。

一方、インフルエンザの感染者数は年間約1000万人で、関連死者数は年間約1万人。均せば毎日3万人弱が感染し、30人弱が亡くなっている計算になる。交通事故死者数は年約3000人以上で、餅などでのどを詰まらせて亡くなる方も1月だけで約1300人だ。

コロナ対策には、もう少し冷静さが求められる。

もちろん単純比較はできず、今後、ウィルスの毒性や感染力が高まる可能性もあり得る。しかし少なくとも現状を見れば、企業を"心肺停止"させるような緊急事態ではない。「もう付き合いきれない」と考える経営者は、かなりの数いるのではないか。

「抵抗権」で従業員とその家族を守れ

小池氏は7月30日に行われた会見で、「状況がさらに悪化したら、都独自の緊急事態宣言を発することも考えざるをえなくなる」と述べている。政府も休業要請に応じない企業に罰則規定を設ける法改正を検討している。

しかし全国民には、不当な権力の行使に対して、生存権をもとに立ち向かう「抵抗権」というものがある。企業は従業員やその家族の生活を守るために、必要であれば行政の圧力と戦ってでも営業を継続するべきだ。

(馬場光太郎)

【関連書籍】

『ザ・リバティ』2020年9月号

『ザ・リバティ』2020年9月号

幸福の科学出版

幸福の科学出版にて購入

Amazonにて購入

【関連記事】

2020年6月19日付本欄 コロナ不況、小池都政、東京の未来を語る 大川隆法総裁の『時事政談』が発刊

https://the-liberty.com/article/17282/